2012年3月26日月曜日

マンション管理費の滞納

戸建の購入という話から少しそれますが、昔マンションを購入しようと思い物件を探していた頃、ようやく希望通りのマンションが見つかりました。しかし、そのマンションは売主さんが管理費を滞納していました。
その売主さんは管理費が払える経済状態ではないので、購入者が払うという条件でした。
その滞納額が一年以上ということでした。また、税金も滞納しているということで、そのマンションは
区から差し押さえを受けていました。
そのマンションは希望どうりの上に大変安かったのですが、そのような人が住んでいたマンションに住むと運気が下がるような気がして、購入は諦めました。
マンション生活って隣の人の仕事や家族構成を知らないことってありますよね。仕事の片手間でマンションの管理組合の理事を引き受けたものの、やってみて初めて分かることがあります。
例えば上下階の騒音トラブルや物が落ちたトラブル、ペットがらみのトラブル、部屋の不具合の苦情窓口やゴミ置き場のマナー違反への対応。いずれも御近所付き合いのなかでは大小問わず一つはありがちな問題なのですが、そのなかでも一番困るのは管理費を滞納された場合ではないでしょうか。
最近高級車に乗っているのに保育料や給食費を払わない親が多いという話をよく耳にします。病院に入院しても治療の仕方が悪いから医療費は払わないと開き直っている人もいるらしいですね。そんな極端な例は別にしても、自分達の生活は常に社会のどこかと繋がっているという意識が薄く、過剰なほどサービスを求める風潮が多くなっているような気がします。縄張りを主張しすぎると、かえって衝突が増えてしまいます。公共マナー意識の低さが社会的ステータスの高さと反比例していることはよくありますね。
話しがそれましたが、払えないのか払わないのか、事情はあれど少数住戸のマンションでは、予定すべき金額に満たなければ日常の管理計画にも支障がでてきます。ちゃんと納めている人達にも影響が大きいこの問題、困っている管理組合は多いのではないでしょうか。
いざ未納が分かっても同じ屋根の下で暮らす人達に借金の取り立てを行うのは、少し腰がひけてしまいがちです。隣人の顔が見えない生活ではなおさらです。
日本の法律では、当事者が直接差押えることを禁じているそうなので、払ってもらえなければ裁判所にお願いするのですが、手続きも弁護士頼めば報酬がかかります。未払金を取り立てるのに回収額以上にお金がかかっては意味がありませんよね。手間がかかることの疲労感も増すばかりです。
でも5年以内に回収のため手段を講じなければ請求する権利を失うとも聞いたことがあります。ここは面倒がらずがんばるところです。ちゃんと払ってくれればいいのですけど。

少子高齢化や所得格差問題、年金問題と世の中問題は多いようですが、払うべきものは払うというすべての基本が崩れてしまうようでは、この先暗い気持ちになってしまいますね。